【お知らせ】
いつも浮空をご利用下さいましてまことにありがとうございます。
これまで、浮空のHPとebcのブログを同じ内容で更新してきておりましたが、
11月3日より、福岡県にカフェスペースをオープンするのを機に、HPのブログに一本化させて頂きます。
下記URLへ遊びに来てください。
fukucoffee.com
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9月の定期便ブレンド「孤客(顧客)」です。
中国、唐の時代の詩人 劉禹錫(りゅう うしゃく)の 「秋風引」という詩から名前を拝借しました。
何處秋風至 どこからか秋風が吹いてきた
蕭蕭送雁群 ぴゅうぴゅうといって雁の群れを送ってきた .
朝來入庭樹 朝がた庭の樹に吹き入って
孤客最先聞 孤独な旅人がいちばん先に聞いた.
今回の豆は、エルサルバドル パカマラ、マンデリン アチェ プロアドミール、 コロンビア スプレモ、ブルンジ ブルボンAA の4種類を アフターミックス(それぞれに焙煎してからブレンドすること)しました。
どれも豆の粒が大きいのが特徴です。
マンデリンプロアドミール スマトラ半島北部のアチェ州で生産されており、プロアドミールというのは商標のようなものです。
最近はなかなか良いマンデリンに恵まれず、価格も高騰していて、難しいです。
シングルならばフレンチローストまで持って行くのですが、今回はブレンドなので、2ハゼ直前までで煎り止め。
焼き上がりはが、生豆の状態では想像できないくらい、ふっくらつやつやになるのも、マンデリンの特徴。
エルサルバドル パカマラ温泉。 温泉水で精製しているのでこの名前になったそう。パカス種とマラゴジッペ種の良いとこどりのかけ合わせ品種。
粒が大きう甘味があるのが特徴です。パンチに欠ける感じもありますが、焙煎度によって味がどんどん変わる、素直な豆だと思います。
焙煎は中煎り。イチハゼまで強く火力を使い、ハゼたらすぐに弱火に。
コロンビア スプレモ。スプレモは粒の大きさを表し、一番大きなものをスプレモと呼びます。
こちらも中煎り。煎り方はパカマラとほぼ同じで。
ブルンジ ブルボンAA アフリカの豆にしては大きめで、全体のバランスとして粒の大きさを揃えるのにちょうどよい豆です。
個性はそれほど出ない、優しめの味わい。
イチハゼまで火力を強めで煎り、ハゼたらすぐ火力を落とし、イチハゼが終わってから再度火力を上げて、ニハゼまで持って行きます。
苦みと甘味を出来るだけ引き出してブレンドのアクセントに。
アフターミックスして完成。どれも大粒できれいに揃っています。
この夏から工房の近くの空き家の管理をすることになり、その一角をコーヒースタンドにすることにしました。
大工さんの都合次第なのですが、早ければ7月の後半から工事をはじめ、8月後半にオープンの予定です。
浮空のカフェというよりは、浮空プロデュースのスペースになりそうです。
運営には携わりますが、経営者というのとも、ちょっと違う形になります。
バス通りに面していますが、バスは一日数本、という田舎町の片隅です。
店の前にはとても大きな藤の木があります。花の季節が楽しみです。(毛虫も出るけど笑)
この白い壁をはつって、自販機は別の場所へ移動します。
喫茶スペースをつくるか、キッチンカーを駐車するかたちにするかどちらかです。
キッチンカーにしたいのですが、欲しい車がワーゲンのタイプ2という車種で、とても価格が高いので迷っています。
ここ数カ月ずっと探しているのですが、なかなか折り合うものが見つからず。
空気が綺麗で星もきれいな場所です。蛍もいます。
珈琲でつながりが生まれる場所になるといいなあと思います。
進捗状況はまたお知らせいたします。
定期便ブレンド「蛍」です。
蛍と言いますと、室町時代の小唄集「閑吟集」の
我が恋は 水に燃え立つ蛍々(ほたるほたる)物言はで笑止の蛍
と
江戸中期の民謡集「山家鳥虫歌」の
恋にこがれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす
が思い浮かびます。
文学少女だった中学生時分に出会った歌でいまでもこの季節になるとふと思い出します。
メキシコ クルス グランデ。欠点豆少なく、青みの強い中サイズの生豆。
タイ チェンライ オリエンタルファズ
だいぶ乾いています。注文してもパストクロップしか入らないので、早くニュークロップにお目にかかりたいところ。
2種類をプリミックス。タイの甘い香りとメキシコのキレのある酸味がマッチしています。
イチハゼまで火力強め、そのあと火力を落として約2分。
タイは、ガスが多い豆です。焙煎したてはやや尖りが出ますが、
抽出時の膨らみは素晴らしく、エクレアのような甘い香りがクセになるおいしい豆です。
味は際立った個性はないため、ブレンドの中和要素としても活躍します。
5月の定期便ブレンド「風炉(ふうろ)」です。
(4月の定期便ブレンド「春灯」はエチオピア グジ クオリティ1とペルーマチュピチュ、バリ インテンデワタでした。記事のアップが間に合わず割愛します)
5月は、バリ インテンデワタ ワイニ―ナチュラルと、マンデリン プロアドミールのインドネシアコンビをメインに、タイチェンライをつなぎにして、エチオピア グジで華やかな香りをアクセントに。
バリ。強烈なワイニ―の香り。生豆は例えて言うなら自家製の梅酒の梅の実の部分のような甘酸っぱい香り。
マンデリンは豆の状態がとても良く、きれいなウォッシュド。
4種のプリミックスで、イチハゼで煎り止めし、苦みを抑えました。甘めの香りとすっきり感のあるブレンドです。
自家製の珈琲リキュールを仕込んでみました。
作り方はとても簡単です。
密閉容器に、ホワイトリーカーとフレンチローストした豆を入れて10日ほど待つだけ。
リカー200mlに、豆30g。
浮いている豆が沈むのを待って、全部沈んだら豆を取り出します。
氷砂糖を10gほど入れると甘いリキュールになります。
今回は砂糖なしで作ってみました。
バニラアイスにかけたり、ミルクで割ったり、珈琲に入れたりといろいろな楽しみ方があります。
浮空の通販もこの4月で丸4年が経ち、5年目に突入します。
いつもご利用くださっている皆さま、本当にありがとうございます。
これからも精進していきたいと思います。
今後とも浮空をどうぞよろしくお願い致します。
ピコクリストバルは、コロンビア最北部のカリブ海に面した
3月の定期便ブレンド「紅気(こうき)」です。
山口誓子の俳句
桜咲く前より紅気立ちこめて
より名前を拝借。
タイチェンライとペルーをベースに、7種類の豆をプリミックス。焙煎度は中深煎り。
タイが甘みを、エチオピアとバリが香りを膨らませ、ペルーが落ち着いた苦みで味わいをまとめている感じです。
シングルオリジンは、豆の個性や特徴を引き出すことを重視しますが、ブレンドは狙った味に着地させることを重視しますので、同じ焙煎でもそれぞれ違ってどちらも楽しい。
ブレンドが狙い通りに着地した時は、よしっ、とガッツポーズします。
※以下生豆の写真はハンドピック前のものです。記録のために、写真はたいていハンドピックする前に撮ります。
タイチェンライ オリエンタルファズ。
そろそろニュークロップが来る頃ですので、だいぶ乾燥してきています。今期は粒が小さめで不良豆も多かったですが、甘みは相変わらず安定しています。ひとつ前のロットははシングルで出す事が多かったですが、今期はブレンドのベースと味の中和に大活躍でした。
バリ インテン デワタ ワイニ―
濃厚な香りがたまらない豆です。甘く、重みのある味わいがアクセントになります。
メキシコ クステペックSHG
ちょっとだけ使用したので、特徴はあまり味わいには影響していません。
コロンビア メサ デ サントス
有機JASのカトゥーラ種。こちらもちょっとだけなので、味わいにはあまり影響なし。乾いてしまっているので今回のような複合的な味わいのブレンドにそっと加えた感じ。
東ティモール
オーガニックだけど大粒できれいな豆です。こちらも少量。
エチオピア グジ クオリティ1
豆もきれいだし、華やかで抜けるような香りが特徴。最近の浮空のブレンドには欠かせなくなってきました。シングルだと強すぎる酸味も、カップリングによって驚くほどのまろやかさに変わります。
ペルーマチュピチュ。
深煎りで真価を発揮しますが、今回はプリなので1段階軽めに。
をまとめる要の役目。
プリミックス、4kg。今回は10バッチ焼きました。
焙煎前後のハンドピックで4%ほど弾きました。多い時は10%くらいははじくのでまあまあかな。
完成。
甘みがあってバランスの良い仕上がりになりました。
マラウイはアフリカ南東部の内陸にある小さな国です。
面積は日本の1/3くらい。国の一割程度しか電気も通っていない途上国です。
国全体が高原のような場所で、世界遺産にも登録されているマラウイ湖が国土の20%を占めています。
内陸なので、農作物の輸出にはハードルが高いはずですが、近年は良質なコーヒーが世界へ広がっています。
政府がコーヒーの輸出に介入しない方針のためバイヤーが自由に買い付けに行ける、直接売り手と買い手が交渉できる環境があるのが成功の秘訣だそうです。
フルウォッシュドの記載があるけれど、ナチュラルか?と思うくらいチャフがしっかりついています。
スクリーン18UPのわりには小粒な感じ。ただ、ハンドピックは丁寧にされていて、虫食い、発酵、カビ等の不良豆はほぼなし。
とても状態が良いです。
弱火で長めに焙煎。中深煎りまで。ハゼは抑えたので焼き色のわりには浅かもしれません。
柔らかだけど主張する酸味を、豆の持つ甘みが包み込むような味わい。コクもしっかりしていてとてもいい感じです。
しばらくハマりそうな豆。