相変わらず寒い日が続いています。
皆さま体調を崩されたりしていませんか?
わたしは風邪っぴきと腰痛で少々ダウンしておりました。雪の中引越し荷物運びがたたったようです。
さて身辺もぼちぼち片付いてきましたし、そろそろ本格的に焙煎をはじめます。
まだ車での移動販売まではたどり着けませんが、まずは出来る範囲での、豆の販売からちょっとづつ進めて行こうと思っています。
浮空の珈琲豆は、ハンドロースターといって500gくらいづつの生豆を直火の上で回しながら豆を煎る器具を使っています。
過去記事の写真を見ていただくとわかりやすいと思います。↓コチラ(ブログ中ほどに写真あります)
http://www.ebcenter.jp/blog/?p=702
このロースターの中に生豆を投入して、手でぐるぐる回すと全体に満遍なく熱がわたり、豆の種類や気温にもよりますが、10分ほどで水分が抜けてきて、乳緑色の豆が茶色く色づいて、ぱちぱちとはぜる音が聞こえてきます。これを一はぜ(イチハゼ)、と呼びます。
一はぜの音がおさまったら、豆の状態を見ながらさらに熱をわたらせます。そこからは豆の特徴や味の好みにあわせて、浅煎り、中煎り、深煎り、と煎り分けます。
ここでOKというところまできたら、すぐにロースターからざるに豆をあけ、冷風をあてて一気に冷まします。熱が残っていると余熱で豆の中で焙煎が進んでしまうのを避けるためです。
そんな感じで、浮空の珈琲は出来上がります。
珈琲は「煎りたて、挽きたて、淹れたて」の三拍子そろっているのが美味しく頂くコツです。200gづつに小分けした豆をささっと宅配でお届けします。
販売の準備が出来次第、豆の種類、価格、ご注文の詳細などをブログにアップいたします。
・・・とはいえまだ生豆の仕入れ先も決まっていません。いくつかの選択肢から迷っているところです。原産地に行って直接買い付けるという方法。日本の卸の業者さんを介して仕入れる方法。卸の業者さんからわけてもらうなら、どんなお店からどんな豆を仕入れるのか。夢は膨らみますが仕入れに充てられる費用は無尽蔵にあるわけもなく・・・
とりあえずある程度の量を仕入れるだけの費用だけ確保していても、次につなげるための方法がまだよくわかってなくて。今回の仕入れでおしまいってことにならないためには美味しい珈琲を提供するしかない。けど美味しいっていろいろあるのですよね。正解がない。
どんな珈琲をどんな価格帯で提供したいのか。こんなことばかりを考えているとちっとも前に進まないですね。。。。
なので、ひとつだけ心に決めたことは、豆の等級とか原価とかややこしいことは抜きにして、浮空が伝えたいことを伝えられる豆、をお届けしようということ。
わたしにとって珈琲は、ひとが生活をするあらゆる場面で感じる自分と他者の差異や乖離、あるいは共感や依存といった(他者とのみならず自分自身と)葛藤を、静かになつなぎとめておく、もやい綱のような存在であり、つまりそれはつまづき続けながらも他者と関係を希求して生きてきた自分の停滞や逡巡を「是」とする自己肯定の象徴でもあります。
谷川俊太郎さんが「生きることを物語に要約してしまうことに逆らって」(世間知ラズ 夜のラジオ 1993年)と書かずにいられなかった、言葉と肉体のあわいに在るゆらぎみたいなもの。そんなものをわたしも含め多分誰しもが持っているのだと思います。
谷川さんは詩人の業を背負い生きているからこそ言葉でそれを表現出来るのですが、わたしはただ黙って珈琲を飲むしか出来なかったし、これからもきっとそうだろうと思うのです。
産地や等級を超えた価値が浮空の珈琲にあるとするのなら、この珈琲はあなたのお話に相槌をうつ珈琲だよ、って思いながら焙煎している新米ロースターがいるよ、ってことなのかな。
ま、とりあえずあんまりややこしいことは考えずうまい珈琲飲みたい!という声にお応えできるよう精進していきますのでどうぞよろしくお願い致します。。。。
浮空